ドラえもんの色々な○年問題を考えてみる。

世の中には「2038年問題」等のように、その年になると何かの限界で問題が起きるのでそれまでに手を打たないといけない年があります。漫画や映画でも未来設定していた設定年に追いついてしまい辻褄が合わなくなるというのはよくある事です。(鉄腕アトムの2003年誕生設定など)
ドラえもんも様々な未来設定を描いているのでそういう物が多数あるので挙げていきます。単純に間に合わない等以外にも、作中設定との矛盾など色々ありますね。

2008年問題=タイムマシンが発明される年

「未来図書券」の話の中で「2008年、タイムマシンの発明により、すべて明らかとなった。」というセリフが登場します。これに間に合わないと作中の整合性が取れなくなりますが、残念ながらこれは実現しないまま現実が過ぎてしまいました。
なお2025年4月19日に新放送した際には「2008年→近年」という表現に変更されていました。設定をぼやかす対応で逃げ切っています。
原作の掲載は「小学六年生」1989年11月号です。当時にしても19年後に発明されると想定するのはけっこう思い切ってますね。理由はハッキリしないものの、息子のノビスケが時々タイムマシンを使っている(ノビスケの世界は25年後)のでそれより早く発明しておく必要があったのかもしれません。

2030年問題=セワシが生まれるのに必要な期間限界

セワシは2125年に10才という固定設定があります。一方のび太は常に現代に暮らす10才という可変設定なので、放送年が進むにつれセワシが孫の孫という設定を保つために必要な年数が足りなくなり2030年を超えると全世代が最短年齢(18歳とか)で結婚しても間に合わなくなるという問題が発生します。この問題は技術的な解決といった対応ができないので設定上の矛盾発生という点で不可避の問題になります。
なぜ2030年なのかという理屈は実際はもうちょっと複雑で、のび太の結婚年齢などが設定上存在したりするのでそれらを考慮したものになります。詳細は下記に別記事を書きました。

2084年問題=植物星人の再襲来

1984年4月掲載「さらばキー坊」では、森林破壊が進んだ地球を見かねた植物星人が地球から植物を奪おうとするが、のび太が育てたゲストキャラのキー坊の説得によって計画は延期されるという話です。植物星人は最後に「ただし百年後。地球がもし今より荒れていたら…われわれはもどってくるぞ!」と言い残して去っていくのですが、掲載年の100年後が2084年です。アニメ版も1984年に放送しており、その後は再作成されていない1ので時期はここを起点と置くことができます。
作中では100年後としか書かれていないので具体的な西暦を定めたものでは無いのですが、本作は1984年当時展開していた環境保護活動「グリーンドラえもんキャンペーン」の一環として制作された話なので、制作経緯としてF先生の込めたメッセージと真摯に向き合うならば、100年間で地球環境は改善していて欲しいという意味で2084年には植物星人が納得できるような星の状態でいる必要があります。

2112年問題=ドラえもんの誕生。

ご存知、ドラえもんの生年月日は2112年9月3日です。これまでにドラえもんが完成しないと最も重要な設定が達成できない事になります。実際はネコ型ロボットとして同程度の性能のロボができているのはもう少し前でしょうから少し早い時点から技術的な達成が必要そうです。

(おまけ)2012年問題は存在しない。

ネット上には「昔はドラえもんの誕生日が2012年だったけど、時代が追いついたから2112年に変更になった」と書かれているものがありますが、これは誤情報です。それについては下記の別記事に詳細を書いています。という事で2012年問題というものは無いです。

まとめ

という事で思いつくものを書いてみました。他にも色々ありそうなので思いついたら加筆していきたいと思います。未来の年代が直接的に出てくるものは他にも多数あるのでですが、年代が出てくる=問題というわけでもないのでスキップしたものもあります。(例:「未来からの買いもの」には2087年に未来の自転車などが商品化している等の設定があるのですが、問題設定するには微妙かな?と思って書いてません。)

脚注

  1. 2008年の映画「ドラえもん のび太と緑の巨人伝」は「さらばキー坊」をベースにした長編化で、話も植物星人による地球植物の略奪計画と、最終的には計画の延期という流れを汲みますが、具体的に「○年後にまた来る」のような事は言わなくなるため、○年問題は起きていません。 ↩︎

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