ドラえもん「テレレレッテレー」の謎 こぼれ話。興味深いネタや調査途中の情報など

こちらの記事で芸人がドラえもんをネタにする時に誤用する「テレレレッテレー」の謎について詳細調査をまとめています。 
このサブページはメイン記事にまとめきれなかったけど補足情報として重要そうな事、興味深い脱線情報などをまとめた別記事です。雑多な情報を列挙した記事となりますが、参考になればと思います。(随時更新)

こぼれ話

公式への逆輸入?アニメ本編で「テレレレッテレー」が鳴った事も

「てれれれってれー」は本来のドラえもんの効果音ではないのですが、ドラえもん本編に使われた事があります。2016年7月8日放送「恐竜ツアーに行こう!」で、ドラえもんが応募した懸賞が当選し案内ロボットが祝福する時に「てれれれってれー!」という効果音が鳴ります。
ドラえもんが道具を出した時ではなくお祝いのファンファーレというニュアンスで使われただけなのですが、ドラえもん本編でついに使われたという面白い事例でした。
この作品以外にも何作かでこの音は鳴った事があります。(2023/5/27「ぐうたら感謝の日」でシール貼る音など)

Fプロ公認のドラえもんお笑いネタがある。その時は「てってれー」

様々なお笑い芸人が作り出しているドラえもんネタは許可をもらってやっているわけではない「勝手にやっているネタ」なわけですが、実はドラえもん公式でお笑い化した事があります。それが落語家の林家たい平による「ドラ落語」。ドラえもんのエピソードをそのまま落語に落とし込んだ内容なのですが、その際の道具のメロディは、わさドラの正式音と同じ「てってれー」タイプです。言葉としては「たったたー(ん)!」と言っています。さすがに公式だけあってニセ効果音は使いませんでした。

なおDVD発売は2010年ですが、商品紹介ページによると「2004年にドラえもんチャンネル(公式HP)のスペシャルコンテンツとして登場したものをリニューアルしたもの」とあります。2004年はまだ大山ドラの時代ですからリニューアル前は「てってれー」ではないはずです。「ピシャピシャピシャ」だったのでしょうか。まだわさドラが始まる前にこれを見たというブログ等は見つけたのですが、中身については見つからず、どなたかご存知の方いたら情報提供お願いします。

実際のひみつ道具の音 各バージョン

「テレレレッテレー」誤用問題に関わるメインの効果音は時期的には大山のぶ代時代のものになるのですが、他がどうだったのかについても簡単に紹介しておきます。

日テレ版:
道具を出すBGMなし。ポケットから出すようなSEがあるのみ。
(だと思います。非常に情報が少なく、私も本編を見た事はなく音声を聞いたのみです。)

大山のぶ代版:
ピコン!ピシャピシャピシャピシャ!(+ラッレレレファ#シーファ#ラー)
ピコンで道具を出し、ピシャピシャで道具名を読み上げます。通常はここまでですが、サントラなどでは「こんなこといいな」のメロディをファンファーレ化したものが追加されるロングバージョンがあり、稀にここまで使われます。

水田わさび版:
ポワポワポワポワ… テッテレー!
他のと違い、ポワポワという「ポケットに手をつっこむ予告音」というのが追加されているのが特徴です。

STAND BY ME版:
BGMなし。道具を出す時に「ぽよん」というSEがあるのみ。タケコプターの時だけはドラえもんが自分自身で「じゃーん」と口ずさむ。

調査途中。勘違い元になったと話題になりやすい類似BGM達

テレレレッテレー謎を考察する際に「あの音と勘違いしたのでは?」と話題にあがる音達です。全部を音階化できておらず雑なまとめになっていますが、まずは列挙を先にしておきます。
ただ、6音しかない音に似ているメロディを挙げはじめるとキリが無いので、「ドラえもんに関連性がある」「知名度が非常に高い」「メロディが極めて類似」等の要素があるものに限定しています。

曲名(仮称)音階楽譜説明
芸人のやる効果音ソドミソッミソー(仮)「テレレレッテレー」と表現されるもの。
各芸人が自由にやるので言葉や調違いなどもあり。
「チャラララッチャラー」「テテテテッテテーン」など。
大山ドラ効果音(前半)(ピコン!ピシャピシャピシャ)本来の音。メロディというより効果音
大山ドラ効果音(後半)
こんなこといいなファンファーレ
ラッレレレファ#シーファ#ラードラえもんのうたの「こんなこといいな」部分をファンファーレ化したもの。サントラ等ではピシャピシャ…とセットにして「ひみつ道具の効果音」として扱われている。
わさドラ効果音(テッテレー)「てってれー」と表現されるもの。
芸人のドラえもんのマネより後発なのでこれが影響を与えている事は無い。
NO.2 battery(砲兵の合図?)ドミソドッミソー第一次世界大戦時にドイツ軍が使ったとされるビューグル楽譜より。(1914~1918より前と推測)
ルーレットカプセルソドミソッミソーゲーム「パロディウスだ!」の効果音。このSE集はテレビ番組で非常に多く利用され多くの人が知る音となる。
chargeソドミソッミソー1946年アメリカで作られたスポーツ応援音。
ダッシュKEIOイントロレソシレッシレー1966年日本で作られた野球応援曲。移調するとchargeと同じになる。
first call(信号ラッパ)ソドミソソソソソ…競馬の合図でお馴染み。最初の4音が同じでchargeの着想元だったのではないかという説あり。
キテレツ大百科発明音てーててーっててれれててー(てってん)菊池俊輔作曲、ファンファーレ風、藤子作品、道具の登場シーンなど共通点は多く、一般人が誤解する要素は多い。
ねるねるねるねCMテーレッテレーどことなく似ており、よく類似性を指摘される。
ドラゴンクエスト「レベルアップ音」テレレレッテッテッテー有名な音。メロディはそこまで似ていない。レベルアップなので目的達成のようなニュアンスになる。
忍者ハットリくんのOPイントロテレレレッテレー(てってってー)メロディは別ですが、文字にすると「テレレレッテレー」になりがち。また菊池俊輔作曲、藤子(A)作品など、一般人が誤解する要素は多い。
トム・ソーヤーの冒険「気になる気になる(ブリッジ・コレクション)」(1980)テレレレッテレーテーハウス名作劇場より。最初の5音が同じ。6音目が高く、7音目もあるので前半5音の類似は偶然の一致の可能性が高い。作中では場面転換の音として使われる。

これらの音は「芸人がこれと勘違いして採用した」というより「観客、視聴者側がこれらの記憶とあいまいになってテレレレッテレーをドラえもん音として受け入れてしまった」という要素なのかなと思っています。

ドラゴンクエストV「スライムレース開始音」(1992年9月)

1992年9月27日発売の「ドラゴンクエスト5」のスライムレース開始音も「テレレレッテレー」です。競馬のファンファーレを意識したものだと思います。これが直接ドラえもん芸人に影響を与えているとは思えませんが、すぎやまこういちのような有名作曲家でも、独自の音を作らずにパブリックな扱いでこの音を使う事があるというのは興味深いです。
ちなみにドラクエといえばレベルアップ音が有名なファンファーレで、そちらも勘違いの元ネタとしての指摘が良くあります。

効果音ラボ「ラッパのファンファーレ」はyoutuberの御用達。歴史は浅い

効果音ラボというHPでフリー配布されている「ラッパのファンファーレ」という音はyoutube御用達の効果音です。HIKAKIN等もこのラッパのファンファーレを多用します。↓(7秒目あたり)

公式HPによると効果音ラボは2013年に設立。ラッパのファンファーレの音源登録は2013年以降という事ですのでこの音がドラえもんコントに影響を与えたわけではない事がわかります。

がっちりマンデーなどで使われる「デンデン!」付きはいつからあったのか

テレビ番組「がっちりマンデー」の冒頭などによく使われる「テレレレッテレーエー↓ デンデン!」という音源があります。これも昔のテレビから使われている音源です。
この音源、それより前のバラエティ番組で流れていた事を記憶しています。確か「ロンブー龍(1998~2005年)」で使われていたのですが…

「charge」は、著作権論争の末オリジナル曲という扱いを受けている。

この曲はスポーツ応援曲ですがタイトルが「charge(突撃)」ですし、軍隊ラッパ(ビューグル)を使う曲なので、軍隊号令音「battery」を元ネタにしていると考えてもおかしくはありません。
しかし、chargeはトミー・ウォーカー氏とボビー・ケント氏の間でどちらが作曲者か2011年に起訴があり、「1946年にトミー・ウォーカー氏が作ったもの」と結論が出ました。その際ネット上で有志達がこの曲の起源について様々な調査したようなのですが、先の「battery」を元ネタだとする説は特に出ていないのようなので、「charge」は1から作られた曲扱いのようです。確かに「battery」と「charge」は楽譜が違います。ただ「権利的にオリジナル」と「影響を受けているか否か」は別問題なので、batteryから影響を受けている可能性は残っていると思います。

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