雲の王国のエネルギー州は迷惑?実際にあったらどうなるか計算してみる。

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「映画ドラえもん のび太と雲の王国」には、雲の上に住む天上人の地域の一つにエネルギー州というものが登場します。これは北海道サイズの雲に一面ソーラーパネルが敷き詰められている設定です。天上連邦のエネルギーを担う重要拠点ですが、実際にこれがあると地上はどうなってしまうのかを考えてみたいともいます。
結論として「赤道地域では毎日、皆既日食よりヤバいの暗闇がやってくるのでは」というものです。

エネルギー州はどのような存在か

作中に描かれるエネルギー州のスペックは下記のようなものです。

大きさ…北海道サイズ。一面に太陽電池が敷き詰められている。
 高度…超高空。(他の雲の影響を受けない高さ)
 軌道…地球の自転に合わせて移動し、常に太陽光を浴びるよう追従する。

天候や夜の影響を受けず、24時間快晴の太陽光を浴びる事ができる超効率存在として設定されています。発電効率は最高ですが、しかしその下の地上はどうなってしまうのか心配なので考えます。

地上はどうなるのかのイメージ図。

上記の作中描写から、仮の数値を仮定します。

大きさ…約83平方km(単純な円形に換算すると、直径326km)
高度…10km
軌道…常に太陽と地球の直線上に存在する。

図にするとこんな感じです。

このような状況で常にどこかに太陽光を上空で受ける北海道サイズの雲がある事になります。
高度10kmと仮定しましたが、これをもっと高空or低空にしても日照誤差は1%以下で計算上は重要では無いのでこれで行きます。

影響は「毎日どこかで約10分の皆既日食が起きるレベル」

ではどれくらい影響を受けるかを算出します。
エネルギー州は1面ソーラーパネルですので、下への透過光は無いものと思われます。雨雲のように黒くなるはずです。
そして北海道サイズ(直径326km)は地上から見た太陽を完全に隠しますので、太陽と地球の直線上になる地域は一時的に真っ暗になります。皆既日食のような状況といって良いと思います。
そして赤道付近の自転速度は1675km/hなので、326kmの雲が太陽を隠してから再び戻るまでは326/1675=0.19h(11.67min)で、約11.7分の皆既日食的な現象が起きるという事になります。
しかもこれは毎日発生します。地球の地軸が傾いているので同じ地域の人が毎日遭遇するわけではありませんが、赤道付近に住む人は、特定の季節になると何日間か連続の皆既日食に遭遇するという状況になります。地軸の傾きと雲サイズから計算すると、だいたい北緯25~南緯25度までのエリアがその現象の影響を受けます。
まとめると

北緯25~南緯25度くらいのエリア(北はメキシコや台湾、南はオーストラリア北部やブラジル)で、1年の中で連続30日くらい、真昼になると約10分の皆既日食が発生する。

という状況になります。地上の住人目線では1ヶ月近い連続皆既日食が発生(しかも本当の皆既日食は5分くらいだから、それより長い)するので、明らかに異常気象が発生したと気づきますし、環境上の影響もありそうなレベルの現象です。

配置を変えれば日照被害は起きない?でも他の問題が。

上記のような最大効率の位置関係にすると地上に明らかな大問題を起こしてしまいますしバレてしまうと思うのでもう少し工夫しないといけなさそうです。
太陽光を24時間確保するには他にも方法があります。エネルギー州の位置を夕方の位置に固定する方法です。下記のようなイメージです。

この配置であれば日陰は地上に落ちずに宇宙側に行きます。なので地上の日照被害は生みません。ただこの場合、北海像サイズの雲を縦に配置しないといけないので、単純な円形(直径326km)では空の高さ(15kmくらい)に収まらなくなるので、極端に横長の帯みたいな雲にして、さらにソーラーパネルを垂直にする必要があるので、作中描写とは合わなくなります。

まとめ

という事で、実際にエネルギー州があるどうなるかという計算をしてみました。配置次第では絶対にバレるというものでしたが、まあ空想科学読本的なお遊び考察です。天上人の技術は全面を雲で隠したりできる超技術を持っているので、現代地上技術では説明のつかない超科学の対策を取っているのかもしれません。

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