のび太のママこと野比玉子。専業主婦ですが結婚前は何をしていたのでしょうか。ネットにはちらほら「OL時代に結婚」と紹介されている記事がありますが、結論から言うと結婚前はOLだったという設定はありません。では何だったのでしょうか?作中の要素から絞り込んでみました。
作中の描写はほとんどない。唯一あるのがプロポーズを描いた1話限り。
若い頃の玉子は幼少期や高校時代が描かれたことがありますが、社会人期間っぽいのは「プロポーズ作戦」1話のみです。のび太パパ(のび助)とのプロポーズ日の話で、休日デートの様子しか描かれてないので普段の暮らしについて全く読みとれず、ここから職業を読み取る事はできません。
そもそも社会人期間があったのか
職業を特定する前に「そもそも社会人の期間があったのか」を考えます。もし学生結婚や卒業後すぐ結婚なら職業を考える必要無いですからね。
結論としては「よほど特殊な解釈しない限り社会人期間は存在する。6年くらい」です。↓
結婚年齢は素直に読めば26歳。だけど24歳かも。
玉子の年齢設定がハッキリしているのは「年代そくてい機」で明らかになった38歳です。そして「プロポーズ作戦」で12年前に結婚したとありますので38-12=26歳に結婚した事になります。
ただ玉子の年齢設定にはブレが見られ、パパ(のび助)は初期作の「地下鉄をつくっちゃえ」で36歳でした。そして「のび太が消えちゃう?」で玉子とのび助は同い年か玉子年下に見える描き方がされています。そう考えると玉子36歳、結婚年齢は24歳の可能性もあります。まあ24~26歳という事にしておきましょう。
最終学歴が不明。ただ無茶な解釈しない限り社会人期間がある。
結婚年齢は絞れたので、最終学歴が分かれば社会人期間が計算できます。しかし残念ながら玉子の最終学歴は描かれていません。ただ高校まで行ってたのはほぼ確実で、「のび太が消えちゃう?」でセーラー服姿で定期券を持つ玉子が出てきて、高校生と確定してよさそうです。
あとはその先がどこまでなのか。高卒、短大卒、四大卒、大学院と可能性は様々にあります。
高卒なら18歳から社会人、大学院卒なら24歳で社会人です。なので大学院卒かつ24歳結婚と仮定した場合のみ社会人期間無しという事にもできますが、玉子がこんなに高学歴と見る要素はないのでこれはほぼ無いでしょう。連載当時の常識で考えると高卒、短大卒くらいでしょうから何年かの社会人期間はあったと考えられます。高卒なら24歳結婚でも6年はありますね。
(マンガのキャラに一般統計をぶつけても仕方ないですが、連載当時である1950~1970年の女性の大学進学率は5%以下、短大でも10%以下です。)
無職?職あり?
卒業から結婚までの約6年間何をしていたのか。常識的に考えれば働いていたでしょうが、無職の可能性も捨てきれません。それぞれの可能性を作中から読み取ってみます。
結婚前は「こどおば」?
原作では結婚前にどう生活していたかは全く描かれていないのですが、2009年アニメ「のび太のプロポーズ作戦」ではデート前の支度シーンが追加され場所が実家(片岡家)になっていました。なのでアニメ的には社会人期間中も実家暮らしだったようです。近年では実家暮らし未婚者を「こどおば」などと否定的に言う事もありますね。一人暮らしならほぼ確実に働いているとみなせますが、実家暮らしの場合はすねかじり無職(良く言えば家事手い)という生活もできてしまうので、これは無職の可能性を少し残す情報と言えますね。なお片岡家は普通の家っぽく、自営業を営んでいる様子はないので家業を手伝う線もなさそうです。(余談ですが、そのアニメ版ではのび助も実家暮らしだったのでこどおじ、おどおばカップルです。)
それなりの経済力もあるし、常識的に考えたら働いてそう。
作中読み取れる要素として、「プロポーズ作戦」でのび助との交際期間中に腕時計をプレゼントした事があるようです。腕時計はのび助曰く「安物」らしいですが話の流れ的に言葉の綾っぽいし、プレゼントにするくらいだからそれなりに良い品ではないかと思われます。また本人も「デラックスライト」の回でお嫁に来る前に買った時計を今でも使っている事が判明しており、玉子の時計も(おそらく自分で)買っています。そういう事ができる程度には生活できてるのでなんらかの仕事はしてると考えた方が自然です。
また実家暮らしなら無職でも暮らせるとは言いましたが、さすがに6年近くも無職寄生は常識外れだというのもあります。
(これまたマンガに一般統計は無意味ですが調べてみました。いい感じの統計情報が見つからなかったのですが、当時の高卒、短大卒女性が就職せずそのまま未婚期を無職で過ごすってのは30%なので、働く方が多数派です。でも支配的というほどの就業率ではないんですね…)
まとめ
ということで結婚前の玉子は結局、職業は不明。無職の可能性も0ではないが、腕時計を買う程度の経済力、実家で無職生活するには6年は長すぎる事、当時の一般的な女性就業率を考えるとなんらかの就職していたと考えた方が自然だとは思います。でも職種は全くノーヒント。なんとも決め手に欠ける調査になってしまいました。
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