2024年9月19日にDJI OSMO ACTION 5 Proが発売されました。ディスプレイ拡大、センサー性能向上、レスポンスも良くかなり素晴らしい進化です。
しかしDJI OSMO ACTION3(なんなら2)の頃からある「静止画問題」というのがあり、今回も完全解決には至ってません。実機を触る機会があったので色々やってみましたが「動画機としては最高に優秀。静止画撮影は4より良くなったがまだ不十分」です。私のようにアクションカムを「自撮りや水中撮影に使いやすい静止画写真機」として使っているユーザ向けの視点の記事です。(4の時はこちら↓)
4より写真機能は増えた。これで十分な人もいるかもしれないが…もったいないと思う
やっとバースト撮影(連写)ができるようになった!
写真(静止画)の機能でosmo action1にはあったのに2、3,4には消されていたバースト撮影機能がやっと再搭載されました!1回のボタン押下で複数枚の撮影を連写してくれる機能ですね。最大で3秒かけて30枚連写できます。集団の自撮りとかする時は失敗写真のリスクを考えて多めに撮って後からベストショットを残す事が多いと思いますが、これがやりやすくなりました。また自撮り棒みたいにボタン押せない状況でも、ボタン押す→数秒のカウントダウン→複数枚の連写という形で使えるので、やっと自撮り関係はやりやすくなりました。これはありがたい進化です。これだけで購入ハードルを達成できる人もいるかと思います。
写真の時は超広角が選択できない。(2からずっとの謎仕様)
OSMO ACTION5 proは「155°超広角」という、ライバルGoproに勝るハード的な特徴があります。しかし、この超広角は動画撮影時のみで利用可能で、写真撮影ではなぜか使えず、「広角」「標準」しか選べません。広角はメニュー上では10mm相当と表示されています。超広角は9mm相当です。
せっかくのハード性能があるのに、ソフトで制限かけられている謎状態です。もしかしたら写真撮影時にも電子手ブレ補正がかかっているとかで、余白を有効利用しているからなのか?と考えてDJIのサポートセンターに聞いたのですが、「写真撮影時には手ブレ補正はしていない」との解答でした。謎仕様です。
これでは「片手に持って広い背景と自撮り写真」のような使い方をする際にせっかくの性能を活かしきれない。まあ広角10mmでも十分広く実用レベルにはなっているのですがせっかくならハードの機能は全部使いたい、もったいないと思ってしまうのは今回も同じです。(Gopro hero 13はレンズ画角勝負ではosmo actionに画角負けているのですが、センサーサイズのアスペクト比8:7を最大活用する場合FOV156°という公称)
インターバル撮影は今回も無い(2からずっと)
これも2、3、4と変わらずの仕様でOSMO ACTION 5 Proはインターバル撮影(一定秒ごとに写真を連続で撮り続ける。)の機能を持っていません。(1にはありました。)
ミスショットを防ぐためには複数枚撮影が重要ですがバースト撮影があればある程度はカバーできるとは思います。例えば複数人の集合写真で全員が目をあけている写真を残したい!みたいな目的であれば、最大3秒30枚の連写ができればよほど達成できるでしょう。
とはいえこれだけでは不十分という状況は結構あって、例えば全員ジャンプみたいな写真はバーストだと「1回のジャンプの中での最良を得られる」だけで、そもそも各人のジャンプタイミングがずれていれば全部失敗という事もあります。それに対してインターバル撮影なら何回かピョンピョン飛んだ後にベストなジャンプのベストタイミングを選ぶという事ができるので目的の写真を得やすいです。なのでこの機能はどうしても欲しいです。
なお似た機能の「タイムラプス」ですが、これは一定間隔で撮影するという点は同じですが、撮影結果を動画にする機能です。動画だと4Kが限界ですし、一応jpegを同時に残す機能もあるのですがあくまで動画の副産物という感じで解像度や使い勝手はイマイチです。
動画から切り出すとかも代案としてあるのですが、露出設定とか合いにくいし画質面も気になる。何より手間が大きいので、写真メインの人が定常的にやるにはキツいです。
本来ソフトで解決できるはずだけど、ファームアップにはもう期待できない。
上記の問題たち、写真に超広角の機能を実装するのは簡単そうだし、インターバル撮影も初代には搭載されていたからファームウェアアップデートで対応できるような内容ばかりです。
しかし、もうDJIの静止画冷遇の仕様は実はDJI ACTION 2(2021年10月発売)から同じで、ずっと更新されていません。
OSMO ACTION1にだけはあった機能なのでいつかはと期待してましたが、2からこの機能が無くなり、3,4,5と進んでもほとんど更新されない現状を考えると、これはもう静止画に力を入れないという方針なのかなと思います。(それでも超広角を制限するのは理解できない謎仕様ですが)
比べてgopro hero13は画角は別物とはいえポテンシャル使いきって写真が取れるし、バーストもインターバル撮影も用意されています。写真機の使い勝手としてはこちらが上です。
という事で、写真メインで使っている自分としてはOSMO ACTION 5 proは「十分使えるんだけど、性能を差し引いて考える必要がある。差し引くとgoproに負ける。」という感じになり積極的に買えないんだよなあと言う感じです。
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