ドラえもん雲の王国がリメイクできない理由を大小6個紹介。洪水以外にキー坊、ネタ消費など様々。

ドラえもんは定期的に旧作リメイクしていますが「のび太と雲の王国」はリメイクされていません。人気作ですがこの作品はリメイク障壁となる要素が特に多いです。困難な要素と理由を挙げていきます。端的に言うと「初期は王道優先で後回しされ、震災発生で描きにくくなり、その間に別理由が溜まって今でもリメイク難しい」みたいな感じです。(2026年最新状況を踏まえて更新)

作品そのものが持つ困難要素

大洪水のシーンがある(最近は許容傾向)

話の後半に大雨で大洪水が発生し街が全て流されてしまう描写があります。2011年の東日本大震災以降は津波を連想させる描写は避ける傾向にあります。作品設定に密接に繋がる攻撃方法(雲の住人だから豪雨)のため、他の破壊(隕石とか)に置き換えるのも難しいです。
しかし震災から10年以上経過し近年は注意を払いながら描く他作品も出てきましたし、ドラえもんも2025年「絵世界物語」では(町破壊などは無いものの)敵を洪水で押し流して湖に沈める描写も出てきたので、描けない程では無くなっています。

短編ゲストキャラが多数いる問題。特にキー坊の問題。

今作の他に無い特殊要素として「短編のゲストキャラが多数登場」(キー坊、モアとドードー、ドンジャラ村のホイ)があり、映画単品だけ作れば良いわけではないという難しさを持ちます。
リメイク前に短編アニメを作成放送しておく必要がありますが「モアよドードーよ永遠に」と「さらばキー坊」は20年以上続くわさドラでまだアニメ化していません。特に「さらばキー坊」の短編アニメ化には慎重なのかなと思います。物語が「植物星人が地球人の森林破壊に怒り全植物を奪おうとするが、キー坊の説得により100年の猶予を与えられ計画は延期される」という内容で、原作も大山版アニメも1984年作品で40年以上経過していますが、今これを無邪気に「森林破壊に怒るけどまた100年の猶予を与える」みたいな展開でやるのはちょっと不誠実では…という印象があります。キー坊の短編アニメ化ができないと雲の王国をストレートには作れないため障壁です。

ただ「緑の巨人伝(2008)」のように気にせずやり直した前例はあります(1984年短編で100年の猶予を与えられたキー坊の話を、24年後に再度問題提起してまた猶予もらう)。

他作品のせいでやりにくくなった要素

ここから先は作品自身の問題というより、他作品の影響でやりにくさが発生している要素です。

「緑の巨人伝」で同一テーマ扱い、キー坊登場させている。

雲の王国は短編「さらばキー坊」と似ておりどちらも「人類外の存在が環境破壊に怒り地上を滅ぼそうとする。説得の末、延期される。」という内容です。
そして直接的に「さらばキー坊」を長編映画化したのが「緑の巨人伝」です。雲の王国と近いテーマを描いているのでネタ被り感は強いです。
しかもこっちで独自のキー坊が作られています。短編とは異なる個性を持つ別キャラです。雲の王国リメイクでキー坊出す場合は、緑の巨人伝版キー坊をどう扱うのかが悩み所になります。乗り切る方法はあるでしょうが、面倒事の一つではあります。

「奇跡の島」でモア、絶滅保護地域シーンを消費してしまった。

短編「モアよドードーよ永遠に」は、ドラえもんの道具でモア達が無人島に移住し絶滅回避したという話でした。雲の王国ではそのモアがさらに天上人に保護されて絶滅保護州で暮らしたと設定されていたのですが、この辺りのエピソードは「奇跡の島」でネタ拝借されています。モアは未来の保護施設(ベレーガモンド島)に連れて行かれたと再設定され、モア以外のドードー鳥、グリプトドン、メガテリウム等の絶滅動物もそこに保護されている描写です。これは雲の王国とほぼ同じ設定です。
雲の王国リメイクした場合はネタ被り感が起きます。話のメインでは無いし動物変更やカット等の対応はできそうですが、被り回避は必要です。

「のび太の宝島」で「ノアの方舟計画」が登場した

困難理由というよりリメイクを諦めているのではという状況証拠の意味合いになります。
雲の王国には「ノア計画」が登場しますが、宝島には似た名前の「ノアの方舟計画」が登場します。
どちらも旧約聖書を元にしたものですが、ノア計画は大雨で文明を滅ぼす計画、ノアの方舟計画は宇宙船で別の星へ移住する計画です。両計画は全く別物なのでリメイクの障害ではないのですが、こんなモロかぶりの名称を使うあたり、雲の王国リメイクを製作側は当面考えていなかったのではと思えてしまいます。ノアの方舟計画は別の名にする事もできる話でしたし、雲の王国が近々リメイク候補に上がっていたならばこの名称にNGが出ていたと思います。

「地球交響楽」でパロディ登場。リメイク予定が無いゆえか。

2024年「地球交響楽」では壊れかけたドラえもんを触ろうとすると「エッチ!」と言うシーンがありました。雲の王国のパロディシーンですね。ちょっとした小ネタなのでリメイク困難の理由ではないですが、もし翌年に雲の王国をやるとかであればネタ被りになってしまうのでこんな描写は入れないでしょう。近々やらないからこそ入れたネタに見えて、雲の王国が遠い存在であるように感じました。

一方、人気作品でもある。

上記ではリメイクの障壁を挙げていきましたが、人気作である事を示す要素もあります。

ファン人気は健在。2025年映画ドラえもんまつりでランクインしてる。

2025年、映画ドラ全作から一般投票で上位6作品を劇場再上映する「映画ドラえもんまつり」という企画があり、雲の王国が選ばれました。43作中の上位6位に選ばれた事になり、F先生原作で選ばれたのはこれと銀河超特急の2作だけで、今でも人気ある作品である事は間違いないです。(映画ドラえもんまつりは別記事でもまとめています↓)

評価は両端あるけど好評。

yahoo映画のF原作の映画ドラの一般評価では3.4~4.2の範囲で雲の王国はトップ4.2で、客観的に見てもリメイク可能な人気はあると見れます。全員に好まれる王道系ではなく、刺さる人に刺さる系の作品ですが、すでに多くのリメイクを経てますのでこういう非王道系もできる時期に来ていると思います。

興行面では問題無し。

雲の王国の動員数は340万人。F先生原作の映画17作中で6位と成功の部類です。海底鬼岩城の210万人でもリメイクされていますので、雲の王国を興行的な理由で否定する要素はありません。

まとめ

総括すると、「実力はあるのに、様々なタイミングの不運で機会を失っている作品」という感じです。

1・リメイク映画開始2006年から初期約5年は王道作品が優先され後回し。
2・2011年に東日本大震災が発生。洪水が描きにくくなりしばらく対象外に。
3・その間に別作品によるネタ拝借や同類舞台など、被る要素が積み重なっていく。

という感じで、1や2は解消傾向にあるものの、3の要素が年が進むほどに重なっていてなんともやりにくいって印象です。

またこの作品は「やってしまえば面白い作品だけど、やると決めるには勇気がいる作品」でもあります。当時でも8年前のキャラであるキー坊やホイ、14年前のモアを使うとか(しかも周知のための再放送などもせず)、クライマックスが法廷劇と言うかなり攻めた作りですが、F先生が原作をリアルタイム連載しながら並行して映画を作っていた時代だから制作と上映まで一気に行ける勢いがあったけど、今落ち着いて選ぶには短編放送などの丁寧な下準備をしないといけないし、地味な後半をそのままやるべきか等の考え事が多くてスタートラインに立つのが大変という点でリメイクとは相性は悪い印象です。

いつか、この辺りの問題をクリアして奇跡的にリメイクしてくれないかとも願ってます。

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コメント

  1. TK より:

    「雲の王国」は「日本誕生」と同じくらい好きだから
    リメイクされないかなってずっと待ってた!
    この記事を見てなるほど…って思った。。。

    リメイクで見たいよぉ
    というかドラえもんはリメイクで見たくないのあまりない

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